悪くなってからの治療にもいろいろあって・・・



みなさんのほとんどが「できたら医者にはかかりたくない」と
思われておられることでしょう。

また多くの方は「医者は悪くなってから行くところだ」と
思われていると思います。

確かにそれは正解です、ただしある部分は。

でも私の仕事の歯科に関していえば、
その姿勢ではとてももったいない気がします。

なぜなら歯医者は原因不明の病気を相手にしているわけではなく、
私どものような一般の歯科医院に起こしになる患者さんは
ほとんどがむし歯か歯周病(あるいはその両方)であり、
細菌が原因の病気だということが、すでにわかっているのです。

だからその細菌をお口のなから追い出すことができたら、
ざっくり言えば、むし歯にも歯周病にもならない・・・
というわけなんですが、現実はそうはいきません
(この話は、またあらためていたします)。

で、原因がわかっているなら、それに応じて対応すればよいのですが、




年をとると・・・



患者さんは、よくおっしゃいます。

「年をとると誰だって歯が悪くなるのよね。年はとりたくないね」

これって、ほんとうでしょうか?



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こうべ市歯科センター 河合峰雄先生



私が所属しております堺市歯科医師会が
今春、重度障害者歯科センターを開設します。

その杮落としに、こうべ市歯科センターの河合峰雄先生の
特別講演を開催いたしました。

予想にたがわず、エネルギッシュな素晴らしいご講演でした。

私どもの歯科医院では、普段あまり接することのない
重度障害の患者さんや治療困難な子供さんや高齢の方を
積極的に診ておられます。
http://www.kobe418.jp/center.htm

ここのお話を聞くと、私がまだ大学病院で研修していたころ、
障害者歯科治療に積極的に取り組んでおられた歯科麻酔科で展開されていた、
各科の専門の先生方のみごとなコラボレーションを思い出しました。

「志(こころざし)」があるところに、同じ志のスタッフが集結するという
お手本のようなお話でした。







子供さんのむし歯について



みなさんは、「親が歯医者だったら、その子供ってむし歯になるのかな?」とか
思ったこと、ありませんか?

お答えいたしましょう。

親の職業が何であっても、むし歯になる条件がそろえば子供の歯はむし歯になります。

・・・・あたりまえですよね。

ただデータをとったわけではありませんが、親が歯医者の子供って、他の職業の子供より、
確実にむし歯は少ない印象を受けます。

なぜでしょう?

それは親が、「むし歯になったら、治療が大変」ということを知っているから、
むし歯にならないように全力を尽くからだと思います。つまり予防というわけです。

子育て真っ最中のみなさんの中には、外出先などで子供がダダをこねたりして
うるさかったら困るので、黙ってもらうために「アメやお菓子を常備している」
という方がおられると思います。

でもそれって、ほんとうに子供さんのことをお考えでしょうか?








歯医者はみんなこう思ってる・・・ハズ?



患者さんは誰だって、歯医者の治療では、
「痛くなく、安く、早く、上手に、長もち」して欲しい
と思っておられます。

また「できることなら歯医者になんか一生行きたくない」
とも思っておられます。

一方、歯医者さんは、歯を削ったり、むし歯をつめたり、歯の掃除をしたり、
入れ歯を作ったり、はたまた歯を抜いたり・・・
毎日、こういう治療をやっています。まさに今日もやってます。

でも・・・違うんです。

ほんとう言うと歯医者さんは、心の底から、こういう削ったりするような治療が大好きで、
患者さんに接しているわけじゃないんです(中にはおられるかもれませんが)。

じゃぁ?どうなの?と思われるでしょ。

・・・こっそりお教えしましょう。
ほんとうは、やむを得ず、仕方なく、歯を削ってるのです(^_^;)。

もちろん治療するときには、嫌だなと思って、
イヤイヤやっているわけではありません。

歯科の治療は体の一部を削ったりする治療ですから、お医者さんで言うと、
内科的な治療ではなく、どちらかと言うと外科処置の部類に入ります。
あらためて言うまでもなく、取り返しのつかない医療行為なのです。

だから私はみなさんがビックリするぐらい(?)真剣に歯を削りますし、歯も抜きます。
歯ぐきの手術だってしますし、入れ歯も細かいところを何度もあわせていきます。

でも・・・それがベスト・・・じゃないですよね。

むし歯になって悪くなった部分を置き換える治療よりも、
悪くしないで生まれつきの自分の体を使うほうが断然いいっていうのは、
誰だってわかりますよね。

私は初めてこられた患者さんに、こういう話をすることがあります。

「私はいま44歳です。そしてもし元気だったら、
今後30年ぐらいはこの仕事をしていると思います」

「今日私はあなたに初めてお会いしましたが、今から30年後、あなたにお会いしたときに、
『○○さん、この30年間よく歯が持ちましたね』
『お掃除だけで来られてて、大がかりな治療をしなくてよかったですね』
『入れ歯にならなくてよかったですね』
というようなセリフが言いたいんです、ほんとうはね」

もちろん初対面の方にそういうことをお話しすると、
30年先なんか想像したこともない世界ですから
非常に戸惑われる方が一般的です。

ただこのように時間軸を考えて患者さんと接するという視点が
今までの私たち歯医者の仕事には、絶対的に欠けていたように思います。

「未来に向かう患者さんが個々にお持ちの時間に対して、
一医療人としての最大限の責任を持つこと」

そう固く肝に銘じたいと思います。